リスク

風評被害をかんがえるある論評への感想

Date: Thu, 22 Nov 2007 12:52:21 +0900 さて、科学的に合理的なリスクを市民にもわかってほしいと考える私から感想を。 原子力発電所を一つのプラントやユニットとして見れば、欠陥の多い施設と言えなくもない。・・・原子力発電所は一般のプラントやユニッ…

10.19里山マイスター養成講座

19日に能登空港階会議室で、金沢大学主催の里山マイスター養成講座を行った。私は3時過ぎ到着予定の羽田から能登空港直行便に乗ったのだが、悪天候と整備不良のため、空港上空で急遽羽田に引き返すことになった。講師不在では講座は開けない。羽田到着は16時…

フィージビリティ

安部首相の突然の辞任を見て、「Feasibility」という言葉が思い浮かんだ。「実現可能性」とか「事業採算性」などと訳される。要するに、できることかどうかということである。 彼は「2050年までに温室効果ガス排出量を半減させる」ことを外交の場で主張し、…

神奈川県遺伝子組換え農作物の専門部会での松田の発言(2)

第2回遺伝子組み換え農作物の交雑等の防止検討委員会専門部会(議事録) 日 時:平成19年8月24日(金)13:00〜15:00 場 所:かながわ県民センター特別会議室松田委員 北海道も新潟県も、そういう意味で【安全基準を】2倍にしているわけでは…

神奈川県の遺伝子組換え農作物の専門部会での松田の発言

第1回遺伝子組換え農作物の交雑等防止検討委員会専門部会(議事録) 日 時:平成19年7月6日(金)9:30〜12:00 場 所:かながわ県民センター 特別会議室 松田委員 先ほどのイネの不稔率の話がありましたけれど、北海道と神奈川とでは(不稔率が…

ナノテク安全点検しながら育てよ

Date: Thu, 6 Sep 2007 09:42:42 +0900 (JST) 本日の朝日の社説に中西準子さんの取り組みが紹介されています ・・・ナノの材料は続々と現れている。球状の炭素分子フラーレンや筒状のカーボンナノチューブが有名だ。IT機器からスポーツ用具まで、新素材と…

Expect Surprise 原発の耐震設計

Date: Sun, 2 Sep 2007 23:47:16 +0900 9.1のNHKスペシャル「想定外の揺れが原発を襲った」を興味深く拝見しました。私がクローズアップ現代に出る直前の大事故で、1か月余りで、よい番組に仕上げたと思います。ただし、根本的な部分で少し異論があり…

生活の質QOLについて

Date: Wed, 18 Jul 2007 14:00:15 +0900 Wikipedia「クオリティ・オブ・ライフ」を本日見ると、「QOL(生活の質)は患者が自ら実感するものであり、医療関係者が如何なる時でも向上させるべく最善を尽くしているものなのである。だから、「QOLは生きるに値しな…

月曜日午後6時から グローバルCOE キックオフ会

Date: Sat, 16 Jun 2007 11:34:07 +0900 皆様【】 今回の結果を見て、改めて競争の厳しさを痛感しました。今年だけでは評価できませんが、21世紀COEが採択されていた多くの大学で今回ゼロ。COEが通らなければ、本学も同じ心境に立たされるところでした。…

諸先生への御礼

諸先生にはますますご健勝のことと存じます。また、本学への日頃のご指導ご支援ありがとうございます。 本日、グローバルCOEの結果が文科省より公表され【ました】。 今回のCOEは21世紀COEよりさらに採択件数が半分程度に減るといわれ、ますます競争的資金を…

横浜国大がグローバルCOEに採択される

Date: Fri, 15 Jun 2007 23:37:04 +0900 おかげさまで、採択結果が届きました。(採択拠点一覧) 申請書の日英概要をCOEサイトから参照する予定です。 予算は未定ですが、さっそく活動に入ろうと思います。みなさんの活躍と、COEへの集約を、よろしくお願い…

4.21横浜国大シンポジウム

21日のシンポジウムは170名の参加者があり、本学の21世紀COEへの期待の大きさを改めて感じました。本学学生たちも大勢参加し、リスク研究のこれからの発展の手応えも感じました。 総合討論でも議論されましたが、国内での環境リスク問題の多くはかなり解…

4.21横浜国立大学シンポジウム「生態リスクマネジメントのこれから」

Date: Wed, 11 Apr 2007 15:10:16 +0900 横浜国大では来週も下記のシンポジウムを開催します。下記のCOEプログラムは先月終了しましたが、5年間の成果報告にとどまらず、今後の私たちの取組みを皆さんに説明したいと思います。 先月、私どもでは教科書「生態…

中西裁判 判決

【松井三郎京大教授が中西さんを名誉毀損で訴えた裁判ならびに中西さんが松井さんを反訴した裁判で、双方却下という判決が出たことについて】 Date: Fri, 30 Mar 2007 15:35:26 +0900 中西様 良かったですね。大変なご苦労をされ、貴重な労力と時間を無駄に…

リスクの大きさと確からしさ

この間、地球温暖化について、リスクの大きさ(実際に温暖化が起きた場合の影響の強さ) と リスクの確からしさ(温暖化が起きているという説得力) を区別していない人がかなりいることに気づきました。 私の見解は、リスクの大きさはむしろ下方修正された…

1.30 横浜国大 保高徹生君 博士論文公聴会 ブラウンフィールド問題

Date: Thu, 18 Jan 2007 21:54:39 +0900 保高徹生君の学位論文公聴会のおしらせです。 外部からも傍聴にくるそうです。皆さんの来聴を歓迎します。なお、関係者に周知いただければ幸いです。博士論文公聴会のご案内 記 日時:2007年1月30日(火)午前…

中西裁判

○○さん、皆さん 中西裁判のサイトを久しぶりに見てみました。そこには末尾のような原告本人の答弁があります。提訴のときに原告代理弁護人のプレスリリースで中西氏は「環境ホルモン問題は終わった」と考えておられるようであるが、これは大変な間違いである…

安心か信頼か

Date: Wed, 6 Dec 2006 08:43:25 +0900 ○○様 子供の漁村体験学習の話し、とてもよかったですね。海で子供相手はたいへんです。リスクも大きい。私の次の標語は 安心安全 ではなく 安全と信頼(safety and trust) とする予定です。 安全は大事ですが、 安心が…

リスク管理とオッカムの剃刀

Date: Tue, 21 Nov 2006 19:05:18 +0900 ○○様 ありがとうございます。ベイズにこだわるつもりはありません。要は、大量のデータを一気に使えるようになった(Data mining)の世界に適応し、柔軟な解析方法をどしどし開発し、実践的な問題に答えを見出してい…

予防原則と順応的管理

Date: Thu, 9 Nov 2006 16:55:28 +0900 ○○様 【中略】 予防原則PPと順応的管理AMが対立概念かどうかですが、たしかに対立的に捉える人も多いですが、CBD(生物多様性条約)ではもともとPPが謳われ、2002年に生態系アプローチが採択されてAMが使われました(…

孫正義の予想外と堀江貴文の想定外

昨春に予言したように、想定外は昨年の流行語大賞になった。その際、予想と想定の差を説明した。事前に複数の未来を予想し、対策を立てておくのが「想定内」であり、リスク管理の基本である。予想しても対策を立てられない想定外がありえるとも書いた。これ…

生態リスク:個体レベルと個体群レベル

Date: Tue, 3 Oct 2006 10:17:25 +0900 ○○さんへ Q種の感受性分布における種の選び方について Aこれについては、比較生態学で常に議論していることで、「種間比較」と呼ばれます。個々の種を独立にデータ とみなすのではなく、その系統樹の近縁さを考慮し…

生態リスク研究に関する疑問点

Date: Tue, 19 Sep 2006 17:55:47 +0900 ・メダカのフルサイクル試験を行いλ(Exp(内的自然増加率)) をはかって生態リスクを評価しました。しかし野外の「 定常」状態ではλ=1.そこに毒物を入れればλ<1になるのは当然です。実験室で何を測っているか…

マーカ利用選抜と遺伝子組換え作物

Date: Mon, 2 Oct 2006 19:49:53 +0900 ○○さん c○○先生 ご無沙汰しています。 J. Rifkinが添付【遺伝子組換え作物はすでに時代遅れであり、マーカ利用選抜(MAS)という安全な育種技術が取って代わるだろう】のようなことを言っているそうです。 このMASとい…

絶滅リスクの評価尺度について

Date: Mon, 18 Sep 2006 15:09:28 +0900 ○○様 c○○様 絶滅リスクの説明についてですが、 Δ(1/T)は絶滅危惧種しか評価できないと指摘されていますので、一言だけ申します。 私は、そうは思っていません。 たとえば、愛知万博でも中池見でも、実際の絶滅危惧種…

横浜国大・国環研の環境リスク研究第1回合同ゼミ

9月8日合同ゼミは、遠方より多くの方に参集頂き、約50名ほどで大盛況でした。 初めていらっしゃる方には、道順がわかりにくく、ご不自由をおかけしました。 懇親会も20名近くが参加し、遅くまで盛り上がりました。皆様、つくばまで無事お帰りになれました…

リスク用語について

Date: Sun, 3 Sep 2006 21:40:07 +0900 いってらっしゃい。お気をつけて。 【頂いた英語の資料の中で】Risk evaluation (evaluating risk) と Risk assessment が両方出てきますが、これは同じものではないでしょうか? ○○先生の原稿(未発表=浦野紘平・松田…

Qualitative Reasoning

Date: Tue, 29 Aug 2006 14:24:36 +0900 ○○勉強会各位 国際生態模型学会大会(ICEM)が山口大学で開かれています。二日目のBert Bredeweg (University of Amsterdam, The Netherlands) の全体講演で新たな概念を知りました。Qualitative Reasoningという概念…

化学物質リスクコミュニケーションに関する10の誤解

Date: Tue, 8 Aug 2006 17:30:26 +0900 ○○先生 c○○先生、 ○○様 原稿ありがとうございました。勉強になりました。 僭越ながら、若干手を加えさせていただきましたので、ご確認ください。 勝手ながら、浦野紘平先生の化学物質リスクコミュニケーションに関す…

見えるリスクは許容できる?

徳永 哲也 【週刊読書人】(2006年2月3日号)「安全な暮らしを守るために - 環境問題を論じた内容豊富な書 -」を読んだ。 内容豊富と取り上げていただいて感謝する。ただし、私への批判が載っているので、この場で反論させていただく。 悪影響があるかもしれな…