2008-01-01から1年間の記事一覧

沿岸漁業は改革不要か?

Date: Fri, 5 Sep 2008 10:12:53 +0900 皆さん、沖合漁業は「選択と集中」が議論されているが、沿岸漁業は基本的に現状維持でよいと考えていらっしゃるようですが、私はそう思いません。沿岸漁業の定置網でのCPUEなどの長期トレンドを見たことがありませんが…

個体群と生態系のリスク管理:陸と海の最前線

Date: Thu, 4 Sep 2008 11:55:52 +0900 10月18日-19日に 東大本郷(農学部)にて個体群生態学会大会が開かれます。http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/shimada-lab/Popul_Ecol-2008/ 18日に我が横浜国大生態リスクCOEとの共催行事として、下記のシンポジウムを企…

地域在住研究者

Date: Mon, 1 Sep 2008 08:16:45 +0900 当然、誰も客観者になり、地元の問題をただの研究材料とするつもりはありませんよね。主体的に解決するつもりでしょう。そのためには、【】外野から見るだけのものを弁えることが大切だと思います。 私個人としては、…

あからさまな大企業の見方をする規制改革会議

Date: Fri, 29 Aug 2008 11:27:55 +0900 特に沖合いにおいて、明らかにTAC制度が資源管理の失敗をもたらしている魚種があり、その制度改革は必要です。端的に言えば、まき網も沿岸漁業も今までどおりでよいというのは通用しないと思います。メリハリが必要。…

海洋法条約とTAC制度の関係

Date: Fri, 29 Aug 2008 11:33:58 +0900 【ある方より】海洋法条約とTAC法について教えていただきました。私なりに理解した点を紹介します。 海洋法条約61条第1項には確かに、「shall determine the allowable catch of the living resources in its EEZ.…

「規制改革会議 中間取りまとめ」の反論への意見

Date: Thu, 28 Aug 2008 11:49:43 +0900 【政府の「規制改革会議 中間取りまとめ」が下記サイトなどにある。 http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/publication/2008/0702/item080702_06.pdf 水産分野で、この文書に対する桜本和美さんの批判が8月25日付…

PICESサマースクール

Date: Tue, 26 Aug 2008 09:02:10 +0900 PICES(北太平洋海洋科学機構)の第2回夏の学校(前回は数年前に韓国)の講師を務めました。今回のテーマは「Ecosystem-based management」です。英語でサマースクールの講師をやるというのは初めてでしたが、結構手…

原油高騰に伴う漁業者への直接補填について

Date: Fri, 15 Aug 2008 17:57:41 +0900 記事ありがとうございます。そうか、朝日新聞の8月10日とつい最近の記事だったのですね。二項対立でなく、3人いたとは面白い。 「省燃油実証事業」について、水産庁出身の小松正之さんは「これで当座をしのいでも赤字…

8.13 公開講演会のお礼

Date: Thu, 14 Aug 2008 11:34:12 +0900 牧野光琢様 生態リスクCOE関係者 海センター運営委員 の皆様 昨日は夏休み中にも係らず、貴重なお話をありがとうございました。 http://risk.kan.ynu.ac.jp/matsuda/2008/080813COE.html 30名近くの参加者に恵まれ、…

ワークショップの件

Date: Mon, 18 Feb 2008 20:07:59 +0900 ワークショップ、楽しみにしています。 手短(25分程度)で「風力発電施設と自然環境保全に関する研究会」での発表内容と議論の様子、先日この研究会で視察した欧州の視察について紹介させていただきます。 それか…

遠隔会議のやりかた

Date: Thu, 7 Aug 2008 17:20:42 +0900 LAN(液晶プロジェクタの表示画面の共有)+電話(集音マイク+スピーカで1回線)で遠隔地で会議をやる方法について調べてみてください(少し調べてわかりそうもないならお返事ください)。 シアトル近郊の環境団体を尋ね…

工学部生に生態学の講義は必要か?

Date: Wed, 23 Jul 2008 10:42:43 +0900 先週講義アンケートを実施しました。昨年もそうでしたが、率直に言って、このリレー講義は学生たちの評判がかなり低いように思います。 エコロジーという講義に対する需要が果たしてあるのかと疑問に思わざるを得ませ…

水産物の洋上投棄と陸上廃棄

Date: Mon, 4 Aug 2008 16:07:49 +0900 今日は工場見学などを満喫 環境団体は漁獲物の洋上投棄を問題にするけれど、スケトウダラすり身工場(MSC認定の最大の水産物)の歩留まりは3−4割程度。それも魚体の組成などで1割程度の違いがある。母船上ですり身…

12.4世界遺産アカデミーの講演内容

Date: Thu, 31 Jul 2008 08:10:47 +0900 【講演日程】2008年12月4日(木)19:00 〜21:00 【会場】千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビル 9F毎日コミュニケーションズ マイナビルームA 「世界遺産・旅の雑学サロン 日本の自然遺産 シカが増える知床と屋久…

Air New Zealandの機内映画

Air Nea Zealandは日本語映画が少ない。しかも、どれが日本語かわからない。おまけに、日本語と期待して選ぶと最後が中国語だけでがっかり。非常に不便だ。New Zealandでは日本人より中国人、韓国人のほうが多いらしいから、これも仕方がないのかもしれない…

竹内久美子さんの随筆

久々に国際線帰路の週刊誌で竹内久美子さんの随筆を読んだ。「動物行動学バラエティ」(週刊文春08.7.31号)だ。 記事によると、人間の男性の性器はチンパンジーなどより大きい(これは周知)、しかし女性は大きな性器には関心がなく(男性ヌードを載せてい…

地域環境学とは

Date: Sat, 2 Aug 2008 14:16:04 +0900 要するに、地域環境学の問題の多くは医学と医療行為の関係に似ていますね。医学には基礎医学と臨床医学があるが、生態学はいままでほとんど基礎医学型だった。科学は基礎科学をベースに方法論が築かれているように思い…

科学委員会の地元説明会の名称

Date: Fri, 1 Aug 2008 03:49:41 +0900 (JST) 【科学委員会主催であれば、「先生」ではなく「科学委員会のおじさんと語る会」の方がよいかもという指摘に】 【科学委員には若い】お母さんもいますので、忘れずに。私は普段から「先生」でなく「さん」と呼ぶ…

日本生態学会賞の候補者の推薦を

Date: Thu, 31 Jul 2008 19:57:59 +0900 日本生態学会全国委員 各位 ニュージーランドより松田です 生態学会の学会賞候補者の推薦をぜひともよろしくお願いします。

地域問題への訪問型の研究者とは

Date: Wed, 30 Jul 2008 17:31:56 +0900 NZネルソン市より松田です(嵐が来て全便欠航。身動きとれず) よくわかりませんので、的外れならお許しを 訪問型とレジデント型(私はカタカナは好きでないのですが、たぶん、日本語で言えない気持ちをこめているのだ…

ニュージーランドの漁業

Date: Tue, 29 Jul 2008 02:47:28 +0900 ニュージーランド、なかなか勉強になりました。 白人支配の歴史は200年程度しかなく、ネルソン市(周辺人口4万)の教会も150年程度の歴史です。お祖母さんが生まれた頃にはその頃生まれたお祖母さんが生きていたとい…

学術振興会 若手研究費の大幅削減について

Date: Tue, 29 Jul 2008 03:11:36 +0900 学振のPD,DCの研究費が削減された件について、読売新聞が7.27に記事【「若手の研究費、大幅削減」】を載せました。私のコメントも載せていただきました。ご参考まで。 採用者数を増やしたためということですので…

生態リスクCOE 8.13第11回公開講演会のご案内

Date: Fri, 25 Jul 2008 14:02:40 +0900 ◎日時:8月13日(水) 14:00〜16:00 ◎場所:横浜国立大学 環境情報1号棟306室(夏休み中につき、1階の正面玄関から入館ください) 交通案内http://www.ynu.ac.jp/access/acc_7.html ◎主催:横浜国大COE「アジア視点の…

豪州などの漁業制度−勝川さんのブログ

Date: Thu, 24 Jul 2008 09:29:53 +0900 【勝川さんのブログ http://kaiseki.ori.u-tokyo.ac.jp/~katukawa/blog/2008/07/post_373.html】 それにしても、彼は立派にジャーナリストになれそうですね。インタビューして動画をブログに載せ、字幕まで作るとはや…

知床岬の密度操作実験のFeasibilityについて

Date: Sun, 22 Jun 2008 01:23:40 +0900 (JST) 知床岬の自然増加率が年2割というのがKajiらの論文の結果だと理解しています。個体数が増えれば密度効果が生じ、生存率が低くなる可能性はありますが、数を減らしたときの回復過程では長期的動態の方が当てにな…

生物学者はなぜ雄と雌をカタカナで表記するのか?

学術用語としての生物名の和名はカタカナで表記するのが一般的である。これは文科省の方針だろう。しかし、科レベルで異なるマイワシとカタクチイワシをあわせて「いわし類」と呼ぶときに、水産学者の中にはあえてひらがなを用いることもある。 オスジカ、メ…

一斉休漁は結果として資源を守るか?

Date: Tue, 15 Jul 2008 16:58:33 +0900 (ある知人からの提案)原油高で漁業の休業が増加しておりますが、この休漁がもたらす資源への効果について極めて興味があります。資源確保の立場から見れば、この度の休漁や遠洋漁業の抑制は保全活動に繋がると思い…

小笠原兄島で空港問題再燃

Date: Fri, 11 Jul 2008 23:18:56 +0900 皆様 ある人から聞いたのですが、下記の動きがあるそうです。どうなりそうですか? 兄島空港問題は1997年に計画が白紙撤回され、兄島の保全が図られました。小笠原の世界遺産候補の目玉の地域として兄島が最重要とさ…

民間と公務員の格差

200X年X月X日*1 今日もとっても豪勢なホテルだ(2万円する)。いつもはこうではない。なぜか、今回は民間の招待で旅行しているからだ。私のような教授を民間が宿の手配をするとこうなるのだろう。しかし大学の出張基底では、教授の標準的なホテル代では1万円…

知床世界遺産の懸案事項としてのトド問題

Date: Wed, 09 Jul 2008 04:44:26 +0900 洞爺湖サミット期間中の8日夜開かれた日露首脳会談で、北方領土交渉の前進と、生態系保全について合意したと報じられたそうです。 日露専門家会合が5月に東京で開かれてから、日露両国周辺の生態系保全についての協…