2006-01-01から1年間の記事一覧

これから学位を取りたいと思う若者へ

Date: Mon, 22 May 2006 08:56:22 +0900 学位というのは、指導教員がよしといえば取れるものではありません。投稿論文が受理されねばならない。ある程度の見通しは教授にあるでしょうが、教授も(私も)投稿して却下されることはよくあります。まして、院生…

環境コンサルタントの役割

Date: Fri, 13 Oct 2006 12:32:45 +0900 ○○さん ありがとうございます。○○さんに宜しくお伝えください。 多くのコンサルがさまざまな制約がありながらも、環境について新たな仕掛けを作りたいという意欲を持っていることは、池袋勉強会を見ればよくわかりま…

諸外国の魚食は増えるか減るか

Date: Wed, 11 Oct 2006 00:56:02 +0900 ○○さん ○○さん 先日、Charles Clover著「飽食の海」の書評を水産学会誌に書きました。結構好評のようです。そのときには、この著者は結局は漁業の否定をもくろんでいると書きました。そう思われる箇所がいくつかあり…

里海論

Date: Tue, 10 Oct 2006 19:17:01 +0900 昨日、能登半島で里山里海学校解説記念討論会がありました。 柳哲郎さんが里海論を展開していましたが、私は里山とはだいぶ違うという(Mさんの)指摘に賛成です。 ただ、人間が関与して生産性があがることがあるとい…

奥能登、福岡など

Date: Fri, 13 Oct 2006 08:33:16 +0900 この1ヶ月で、私にはいろいろなことがありました。(ほとんど大学にいなくて、網走、釧路、奥能登、福井、京都、広島、福岡などにおりました)。 奥能登では日高敏隆さんの講演を久しぶりに聞きました。スライドなど…

世界の漁業の長期展望について

Date: Wed, 11 Oct 2006 00:39:15 +0900 ○○さま 昨日、奥能登で○○先生に会いました。 私の見解は世界的にかなり極端(世界の水産学者で、漁業が【持続可能に】増産可能というのはおそらく私だけ)ですから、多数派の見解も混ぜて紹介させていただきます。討…

よい指導者の条件とは

私は小学生のころから中日ドラゴンズのファンである。私の上司だった九大の巌佐庸教授、なくなった東大海洋研の松宮義晴教授もそうだった。3人とも、特に愛知に地縁はない。松宮教授は熱心なファンで、全国の球場に出向いて応援の先頭に立っていたらしい。…

シカを食べるのは残酷か?

Date: Tue, 10 Oct 2006 09:25:02 +0900【一部加筆】 ○○さん c○○先生 しかし、数をコントロールするために、殺して、鹿肉として食べてしまう、熊の肝を薬に使うというのも残酷な気がします。「里山」における野生動物に対する倫理観の整理も必要かな、と感…

生態リスク:個体レベルと個体群レベル

Date: Tue, 3 Oct 2006 10:17:25 +0900 ○○さんへ Q種の感受性分布における種の選び方について Aこれについては、比較生態学で常に議論していることで、「種間比較」と呼ばれます。個々の種を独立にデータ とみなすのではなく、その系統樹の近縁さを考慮し…

10月23日 横浜国大/国環研シンポジウム

Date: Sun, 8 Oct 2006 06:34:55 +0900 (JST) jeconet wildlife ece-ml biometry Suisan-kaiyo, kaiseki各位(重複受信の方お許しください) 横国大COEでは10/23に、国環研との連携を記念する下記のシンポジウムを東京フォーラム(有楽町)にて開催します。…

特定鳥獣保護管理計画の可能性

Date: Wed, 7 Dec 2005 01:49:27 +1200 ○○さん、皆さん 現場感覚がないので、無知を承知で仮の意見です。9日にご批判ください。 →生態系保全やシカ管理に関する協議会の必要性 合意形成の場(地域協議会)は主たる利害関係者すべてが入らないとだめ。かかわ…

生態リスク研究に関する疑問点

Date: Tue, 19 Sep 2006 17:55:47 +0900 ・メダカのフルサイクル試験を行いλ(Exp(内的自然増加率)) をはかって生態リスクを評価しました。しかし野外の「 定常」状態ではλ=1.そこに毒物を入れればλ<1になるのは当然です。実験室で何を測っているか…

学生と記者、どちらが取材できる?

○○さん いい取材をしてきましたね。全体展望はともかく、具体的な意見で重みがあります。 ブラックマーケットの実態はかなりおもしろい。でも新聞記者は手をつけられない問題。ぜひ、明らかにしてほしい。 これは危ない。学生なら手をつけられるとは見当違い…

プランクトンベントス学会公開シンポジウム

Date: Tue, 3 Oct 2006 10:25:18 +0900 ○○さんへ どんなお役に立てるのかが不安でしたが、それなりに総合討論が盛り上がり、よかったです。○○さんは、言いたいことがおそらくもっとあったでしょう。 今、横国大でMillennium Ecosystem Assessment (Synthesis…

マーカ利用選抜と遺伝子組換え作物

Date: Mon, 2 Oct 2006 19:49:53 +0900 ○○さん c○○先生 ご無沙汰しています。 J. Rifkinが添付【遺伝子組換え作物はすでに時代遅れであり、マーカ利用選抜(MAS)という安全な育種技術が取って代わるだろう】のようなことを言っているそうです。 このMASとい…

絶滅リスクの評価尺度について

Date: Mon, 18 Sep 2006 15:09:28 +0900 ○○様 c○○様 絶滅リスクの説明についてですが、 Δ(1/T)は絶滅危惧種しか評価できないと指摘されていますので、一言だけ申します。 私は、そうは思っていません。 たとえば、愛知万博でも中池見でも、実際の絶滅危惧種…

遠音別川のカラフトマスにショック

Date: Wed, 27 Sep 2006 07:57:28 +0900 ○○様 c○○様、○○様 ○○様 先日東京農大網走に行ったとき、 【世界遺産登録地からは外れているそうですが】遠音別川 のサケ(カラフトマス)の遡上群を見ることができました。(写真は東京農大金岩稔さん撮影。掲載許可…

漁業者はエコツアーガイドになれる

Date: Thu, 28 Sep 2006 15:43:38 +0900 ○○さま 皆様 お返事ありがとうございました。 【】 たいへん勇気付けられました。 地元の【エコツアーの】かたがたが、しっかりしたネットワークを作っていれば、きっとよい方向に向かうと思います。そこに漁業者が入…

宇都宮大学集中講義「環境リスクマネジメント」

9.25-26の講義は以下のように行います。 参考書 松田裕之「ゼロからわかる生態学」(共立) 中西準子・益永茂樹・松田裕之編著「演習 環境リスクを計算する」(岩波) 25日 化学物質のリスク管理 ・健康リスクの考え方 ・生態リスクの考え方 26日 野生鳥獣と生…

9.22オホーツク実学市民公開講座のお礼

Date: Sun, 24 Sep 2006 22:42:29 +0900 昨日は「2006年度 第2回 オホーツク実学市民公開講座(シンポジウム)」という中身の濃い企画をありがとうございました。 最後に感想を4点、述べさせていただきます。 まず、知床世界遺産登録の際にIUCNから指摘され…

哺乳類学会 マングース根絶事業の議論の続き

Date: Sun, 17 Sep 2006 08:13:04 +0900 ○○さん >松田さんが、まったく減っていない可能性を指摘されたとのこと。 え? そんなことはいっていません。 1/5以下には減っていないだろうといっただけです。 Date: Sun, 17 Sep 2006 08:58:32 +0900 ○○さん 皆さ…

台風直撃下の数理生物学会大会

Date: Mon, 18 Sep 2006 03:03:24 +0900 ○○さん、台風気をつけて 数理生物学会の懇親会は台風直撃下で行われました。 帰りタクシー*1に乗ったが、最大風速30mで、トタン板?が道路を舞っていた。あれにあたればただではすまない。 無事帰ったが、140人参…

哺乳類学会 マングースミニシンポジウム

Date: Sat, 16 Sep 2006 14:18:58 +0900 ○○さん、シンポジウム関係各位 今日のマングースの議論は、私なりには手ごたえがありました。山田さん、石井信夫さん、皆さん、ありがとうございました。 私が計算したのは、CPUEが減った(2000年から2004年までに1/8)…

荒川太郎衛門の漁業者とくぬぎ山の民有林

Date: Mon, 11 Sep 2006 20:34:54 +0900 ○○様 >川を行き来する魚は、アユに限った話ではありません。 これは国交省のサイトにも説明されています。漁業資源だけでもないと。 ちゃんと意識すれば、【アユの遡上機会確保も】太郎衛門の事業計画に十分反映でき…

9.12河川自然再生共生シンポジウムのお礼

Date: Wed, 13 Sep 2006 14:23:36 +0900 ○○様、・・・昨日のシンポジウムその後の懇親会と、たいへん楽しく、また刺激的な一日を過ごすことができました。主催者のリバーフロントのかたがたにはたいへんお世話になりました。お心づくしに厚くお礼申し上げま…

侵入種個体数密度の空間分布の推定法について

Date: Mon, 11 Sep 2006 10:16:12 +0900 ○○さま すいません、GISにあるクリギングとは何をどう内挿補完するものですか? 少なくとも辺縁部【の個体数密度】は、拡散方程式に従い、単純には(密度依存拡散でなければ)だいたい正規分布exp(-x^2)にしたがって漸…

鮎の遡上機会を確保しよう

Date: Sat, 2 Sep 2006 00:36:33 +0900 ○○様、○○様 ご無沙汰しています。 昨日、荒川沿いの鮎釣り場をなどを訪問してきたのですが、その場での議論によると、荒川には今もダム(堰)があるが、それはもうじき何とかする。ただし、今新たな堰が太郎衛門自然再…

横浜国大・国環研の環境リスク研究第1回合同ゼミ

9月8日合同ゼミは、遠方より多くの方に参集頂き、約50名ほどで大盛況でした。 初めていらっしゃる方には、道順がわかりにくく、ご不自由をおかけしました。 懇親会も20名近くが参加し、遅くまで盛り上がりました。皆様、つくばまで無事お帰りになれました…

9.13-14 横浜国大食物網国際Workshopのお知らせ

Date: Sun, 10 Sep 2006 19:14:48 +0900 (JST) jeconet biomath, biometry, wildlife, Suisan-kaiyo. kaiseki各位(重複受信のかたはお許しください) 9月8日に横浜国大−国環研での今年度からの環境リスク関係の新組織設置にともなう「第1回合同ゼミ」を開催し…

世界遺産科学委員会海域作業部会での松田の意見

第3回 知床遺産候補地科学委員会 海域ワーキング 会議記録 日時:平成17年(2005年)12月21日13:30〜17:30 場所:道庁赤レンガ庁舎 2階 松田:科学委員会としては、帰山委員を河川工作物WGの科学委員にもすべきであると思っている。具体的な議論をしなけれ…